伝説の標準レンズCarl Zeiss Planar T* 50mm F1.4
このレンズは開放と絞ったときの描写が大きく変化するとても面白いレンズです。
今回は絞り値によるボケや解像感の変化をテストしていきたいと思います。
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カメラはEOS 5D Mark Ⅳを使用しました。
ボケの変化
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ボケが最高に良いというレビューを多く見ますが、開放では球面収差が激しくボケ量は大きいものの背景はざわつき気味です。
個人的にはF2.8~F4.0あたりがお気に入りですね。開放ではかなりふんわりとした描写です。
※被写体と背景の距離によってもボケ方は変わります
続いて写真中央の解像感のテストです。
解像感(中央)
中央の白い花を1200*800でトリミングしました。
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F1.4開放ではピントが合っている部分も滲んでいます。THEオールドレンズといった描写
F2.8まで絞ると急激に解像感がアップしてF1.4の描写とは別のレンズじゃないかというレベルに変わりますね。
F11以降は回折の影響か解像感が低下しています。
解像感(周辺)
左下の白い花を1200*800でトリミングしました。
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F1.4では中央付近よりさらに滲んでいます。また、F2.8でも若干にじみが残っていますね
中央付近より1段分くらい解像感のアップが遅い印象です。
周辺もしっかりと絞れば最新のレンズに劣らないレベルにくっきりと写ります。
2本分の写りと呼ばれるだけあり、開放とF2.8以降の描写がかなり異なる結果でした。
レンズ1本で様々な表現ができるのでとても楽しいレンズです。
周辺減光
最後に周辺減光のテストです。
F1.4ではかなりの周辺減光がありますが、柔らかい写りと合わせて味のある描写もできそうです。
F2.8以降は概ね均一ですね。
今回は遠景でのテストができませんでしたが、しばらく使ってみてこのレンズは近いものの方が良い写りになる傾向でした。
近年の開放から解像度が高いレンズとは大きくかけ離れた特性のレンズですが、工夫のし甲斐がある楽しいレンズとも言えます。
是非このレンズを手にしたら開放と絞ったときの写りの変化を楽しんでください。
以上Planar T* 50mm F1.4 ZEのレビューでした。
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