【十種雲形ギャラリー】積乱雲(せきらんうん・Cumulonimbus)

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雲データ

英名Cumulonimbus
高度下層雲(地表付近~2000m)
※積乱雲は下層雲に分類されるが雲頂は対流圏界面に達することもある
雲粒下部は水滴、上部は氷晶
別名かみなり雲、にゅうどう雲
よく見られる季節夏季、(冬季の日本海側)
出現しやすい気象条件
・西高東低の気圧配置時の日本海側
・大気の状態が不安定なとき
・寒冷前線や閉塞前線付近
・梅雨末期
・台風

もくもくと湧いていた積雲がさらに発達したものが「積乱雲」です。

下層雲に分類されますが、発達の程度によっては1万メートルを超え対流圏界面へ達することもあります。対流圏界面に達するとそれ以上雲は上に成長できなくなるので、横に広がりかなとこ雲と呼ばれる形になります。

遠くで見える積乱雲は迫力があり美しい雲ですが、雷や降雹、そしてダウンバーストや竜巻などの激しい突風現象をもたらすこともある危険な雲です。

ギャラリーにあるような雲が近づいてきたら雷雨の前触れです。建物の中などに早めに避難しましょう。

積乱雲の一生

積乱雲は数十分程度の雷雨(いわゆる夕立)から、近年よく耳にする線状降水帯や台風など1日から数日それ以上に及ぶまで様々な時間スケールがありますが、ライフステージを3段階に分類することができます。

1つの対流セル(個々の積乱雲)の寿命は30~60分と言われています。

①発達期(成長期)

上昇気流によって雲頂高度が上昇していく段階です。この段階では降水は伴いません。

②成熟期

時間が経つと雲頂は対流圏上部に達し、降水が生じます。この降水によって周囲の空気を巻き込み下降気流が発生します。1つのセルの中で上昇気流と下降気流が混在し、氷晶同士が衝突することによって静電気が発生しやがては雷をもたらします。

③減衰期

積乱雲はやがて上昇気流より下降気流の方が強くなり、上昇気流がだんだんと弱くなり減衰期になります。

また、降水粒子が落下中に蒸発し潜熱を奪うので下降気流は非常に冷たく高圧部分を形成します。その空気が地上に向けて下降しまわりの暖かい空気と衝突し寒冷前線のようなもの「ガストフロント」を形成しその付近で突風が発生することもあります。

また、この下降気流が極端に強くなり地上に被害をもたらす(ダウンバースト)こともあります。

雲形記号

積雲から積乱雲に変わって間もない状態
(無毛積乱雲)

対流圏界面に達した積乱雲。かなとこ状
(多毛積乱雲)

ギャラリー

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