【梅雨】梅雨前線とは?梅雨入りとは?の疑問を解説

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奄美地方、沖縄地方と梅雨入りが発表され、日本の南海上には「梅雨前線」が見られるようになりました。

本州は梅雨入りまでもうしばらくありますが、これからの時期によく聞く「梅雨前線」とはなんなのか、そして梅雨入りの定義なども解説していきたいと思います。

梅雨入り明けの話

梅雨入り・明けの定義

気象庁では以前、梅雨入り・梅雨明け宣言をしていましたが多くのクレームが寄せられたことから現在では「梅雨の時期に関する気象情報」として速報値を発表しています。

表現としては、「梅雨入りしたとみられます」「梅雨明けしたとみられます」とやや曖昧な表現となっています。

これは、梅雨前線の位置やその年の気象状況によって天気は様々なため明確に決めるのが難しいからです。

後日、春から夏にかけての実際の天気経過を考慮した検討を行い、確定値を発表します。

そのため正式な確定値と速報で発表された日付が異なる場合もあります。

 

表現が曖昧なように梅雨入り・明けの定義もはっきりとしたものはありません。

気象庁の予報用語集では

梅雨入り:梅雨の期間に入ること。

梅雨:晩春から夏にかけて雨や曇りの日が多く現れる現象、またはその期間。

と書かれています。

詳しくは梅雨前線とはの項目で話しますが、「梅雨」は春の空気と夏の空気がせめぎ合ってもたらされる「停滞前線(=梅雨前線)」が原因でぐずついた天気となります。

「梅雨入り」時はこの梅雨前線が南から北上してきて停滞することにより雨や曇りがおおくなり梅雨入りが発表されます・

「梅雨明け」時はいままで停滞していた梅雨前線が夏の空気によって北へ押し上げられることで夏が到来し梅雨明けが発表されます。(梅雨明け時は別のパターンもあります)

梅雨前線や南北の気団の状況をみて梅雨入り・明けが発表されるわけです。

※暫定的に晴れの日が2日以上続いた後、梅雨前線により雨が降り、今後一週間も雨や曇りが予想されるときと言われることもありますが、あくまで目安であり必ずしも当てはまらなかったり後日の確定値で梅雨入りの日が変更されたりすることもあります。

なぜ梅雨入り・開けを発表するの?

梅雨期は大雨による災害の発生しやすい時期です。また、梅雨明け後の盛夏期に必要な農業用の水等を蓄える重要な時期でもあります。一方、梅雨期は曇りや雨の日が多くなって、日々の生活等にも様々な影響を与えることから、社会的にも関心の高い事柄であり、気象庁では、現在までの天候経過と1週間先までの見通しをもとに、梅雨の入り明けの速報を「梅雨の時期に関する気象情報」として発表しています。

https://www.data.jma.go.jp/fcd/yoho/baiu/sokuhou_baiu.html

2018年の西日本豪雨が記憶に新しいように梅雨の時期は大雨による災害が多くなります。

また、農業にとって梅雨の時期の雨は重要なものです。日々の生活や社会にとって影響が大きいため「梅雨入り・明け」を発表していると言われています。

各地の平年の梅雨入り明け

各地の平年と去年(2018年)の梅雨入りと梅雨明けです。

梅雨入り

地方平年昨年(2019)
沖縄5月9日ごろ5月16日ごろ
奄美5月11日ごろ5月14日ごろ
九州南部5月31日ごろ5月31日ごろ
九州北部6月5日ごろ6月26日ごろ
四国6月5日ごろ6月26日ごろ
中国6月7日ごろ6月26日ごろ
近畿6月7日ごろ6月27日ごろ
東海6月8日ごろ6月7日ごろ
関東甲信6月8日ごろ6月7日ごろ
北陸6月12日ごろ6月7日ごろ
東北南部6月12日ごろ6月7日ごろ
東北北部6月14日ごろ6月15日ごろ

梅雨明け

地方平年昨年(2019)
沖縄6月23日ごろ7月10日ごろ
奄美6月29日ごろ7月13日ごろ
九州南部7月14日ごろ7月24日ごろ
九州北部7月19日ごろ7月25日ごろ
四国7月18日ごろ7月25日ごろ
中国7月21日ごろ7月25日ごろ
近畿7月21日ごろ7月24日ごろ
東海7月21日ごろ7月24日ごろ
関東甲信7月21日ごろ7月24日ごろ
北陸7月24日ごろ7月24日ごろ
東北南部7月25日ごろ7月25日ごろ
東北北部7月28日ごろ7月31日ごろ


日本の梅雨前線

梅雨前線の仕組み

気象庁 日々の天気図に加筆 2017年6月29日9時JST

前線の種類には

  • 寒冷前線
  • 温暖前線
  • 停滞前線
  • 閉塞前線

とありますが、梅雨前線は主に停滞前線に分類されます。

5月までは気温は高くても爽やかな日が多かったですが、6月になるとジメジメっとした体感になりませんか。

春は乾燥した気団や移動性高気圧によってカラッと晴れる日と低気圧が来て雨が降る日があるようにメリハリがある天気です。

梅雨の時期になるとオホーツク海高気圧と呼ばれる低温・湿潤な空気そして、南側には太平洋高気圧と呼ばれる夏の空気がともに張り出してきます。どちらも湿潤な空気の性質を持っていますので梅雨の時期はじめっとした日が多くなるのです。

これら二つの高気圧と日本の南西からの湿潤な空気(雨のもととなる、南西モンスーンと呼ばれる)がぶつかり合って停滞前線(=梅雨前線)が形成されます。

つまり梅雨の時期は春と夏のせめぎ合いです。

梅雨後半の大雨

気象庁 日々の天気図に加筆 2017年6月29日9時JST

天気予報や季節予報などで、「梅雨の終わり頃は大雨に警戒してください」と良く聞くかと思います。

2018年の西日本豪雨も梅雨明け直前に発生したものです。

梅雨時期の大雨は様々な要因がありますが、梅雨後半、特に終わり頃になると南西からの暖湿流がさらに強まり雨雲が発達しやすくなり、大雨につながります。

※要因は様々でこれだけではありません。

夏が近づいてウキウキすることもありますが、梅雨明け前は特に大雨による災害に気をつけなくてはいけません。

そして、さらに太平洋高気圧が強まり梅雨前線が北上していくと梅雨明けとなり、夏がやってきます。

(梅雨前線消滅型の梅雨明けもありますがここでは省略します)

梅雨の事について話してきましたが、これでも「梅雨」に関してほんの一部です。

より詳しく知りたくなった方は気象庁などのサイトや本で調べたり、コメントいただければわかる範囲でお答えします。

梅雨と言えば紫陽花

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