マクロレンズとして長い歴史を持つタムロンの90mmマクロ通称「タムキュー」
そのタムキューは2012年に手ぶれ補正がはじめて搭載されたタムロンSP 90mm F2.8 MACRO Di VC USD F004が発売されました。
現在はシフトブレにも対応した後継機F017があり、販売は終了していますが、中古では比較的安く買うことができます。
このF004は4年ほど使ってきましたので今さら感はありますがレビューしていきたいと思います。
外観
現行のタムロンのレンズはモダンなデザインで統一されていますが、このレンズはそれらの1つ前の世代のデザイン。
タムロンらしい金のリングと梨地塗装が施されています。
個人的にはあまり好みでは無いですが笑安っぽさはあまりありません。
フォーカスリングはかなり広く操作しやすいです。(さらに凹凸が細かすぎないので掃除がしやすいです)
マウント側にはシーリングが施されており、簡易的な防塵防滴はあります。
スイッチ類は上からフォーカスリミッター、AF・MF切り替え、手ぶれ補正ONOFFです。
突起が小さいので特にフォーカスリミッターは操作がし辛いですね。
4年使用したレビュー
良いところ
強力な手ぶれ補正
タムロンの手ぶれ補正は前から強力と言われてきましたが、このレンズもかなりファインダーの揺れが小さくなります。
もちろんマクロ域では手ぶれ補正の効果はかなり小さくなりますが、それでも手ぶれ補正の恩恵は大きいです。
開放から高解像
このレンズの1つ前のモデル272Eでは開放では柔らかめの写りとなり、被写体によっては解像感が足りないこともありましたが、このレンズは開放からかなりくっきりと写ります。
また、開放では周辺減光が大きめです。(F4まで絞ればほぼ無くなります)
意外と早いAF(※)
マクロレンズはAFの遅いものが多いですが、このレンズは「AFスピード」はかなり早いです。
特に中距離〜遠距離では通常の望遠レンズに匹敵するレベルで、フォーカスリミッターを使えばAFの早い中望遠レンズとしても使えます。
マクロ域でもAFスピードは早いですが、歩留まりはややわるめで、そこは純正レンズには敵わないですね。
コントラストが低い被写体ではけっこう迷います。
気になるところ
開放での周辺減光
筆者は周辺減光は好きなタイプなのでむしろレンズの味として活用していますが、開放では周辺減光が大きめです。
使い方によっては問題となることもありそうです。
EOS MシリーズでAFが使えない
正確には「ほとんど使い物にならない」ですが、EOS M6 MarkⅡではAFは実用レベルでありません。
EOS M6 MarkⅡでしか試していませんので、他の機種では使えるかもしれませんが、マウントアダプターを介したEOS Mとの相性は悪そうです。
※このレンズの後継機F017では実用レベルのAFが使用できます。
AFも早く写りも最高で最も多くの写真を撮ったレンズでしたが、4年使用後残念ながらAFが故障してしまいました。
若干耐久性に不安があるかもしれませんが、とにかく安く手ぶれ補正付きのマクロレンズが欲しい方には最適です。
以上タムロンSP 90mm F2.8 MACRO Di VC USD F004のレビューでした。
作例
クリックすると拡大します。リサイズしていない画像なのでデータ量にご注意下さい!
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